これまでたくさんのイベントに足を運んできた。
イベントの最後に登壇者への質問コーナーのあるイベントも珍しくない。
全員ではないが質問する人の中にあるパターンがあることを発見した。
もちろん純粋に聞きたいことを質問する人もたくさんいる。しかし質問するていで、自己承認を求めるような言葉を口にする人が一定数いるのだ。
これはある小説家が出演するトークイベントに行ったときのお話。そのイベントの最後に登壇者に質問をするコーナーがあった。
僕の斜め後ろに座っていた女性が挙手をした。

本日は大変素晴らしいイベントをありがとうございます

勉強になることがたくさんあり、素晴らしかったです
など、まずは感想を伝えた。
ややオドオドしたような感じで話し始めた彼女は本題に入った。
「自分は本業があるのだが、実はある同人誌を作って出しています。その同人誌だけで月に50,000円を超える収益があり、正直伸びしろを覚えており、この後も収益が増えていく事は正直高い可能性が高いと感じています。本業を辞めて創作だけで食べていこうかと考えているのですが、どうしたらいいですか?」
そんな悩みだった。興味深いのは導入部のイベントの感想を述べた際の話し方と、本題部分の質問をしたときの話し方の違い。
同人誌の収益の話をしている時かなり熱が入り、心からその話がしたいと言う話し方になっていた。声も腹から出ており、伝えたいと言う気持ちが溢れ出ていた。
登壇者の小説家の人は、ニコニコと柔和な顔でうなずきながら、彼女の質問を聞いている。
そして

ご自分の書いた文章で月50,000円の収入がある事はかなりすごいことですよ!
と口にした。
彼女の顔を確認すると、途端に顔がぱあっと明るく変わった。
きっと登壇者の小説家は、質問者の彼女が最も言って欲しい言葉を察して口にしたのだ。
おそらく彼女は悩み相談の手を取りながら承認されることを望んでいた。
成功者である小説家から、みんなの前で称賛されたかったのだろう。
承認欲求がおそろしく強いあのひと
かまってちゃんすぎてとても疲れるんですケド— ᜊ( ᜊ ´ ˘) ੭·˖⭐️💎·̩͙⋆゜ (@B3z50YFiKvf9ud2) December 11, 2020
イベントの最後に彼女のような「承認欲求お化け」が挙手しているケースは結構多い。
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