adhd・発達障害とHSPはよく似ているといわれます。
筆者の僕はHSP歴40年ほどなのですが、

確かに共通点は多いかな?
と思う節もあります。
過去の動画でも、発達障害とHSPの類似点についても触れています。
ただしadhd・発達障害とHSPがコミュニケーションをする上で、相性が良いかといえば否。
なぜHSPがadhd・発達障害の人と関わったあと、ぐったり疲弊してしまうのかなども交えつつ、相性の悪い理由について解説します。
adhd・発達障害とHSPは似ている理由→感覚過敏
全部ADHDと感覚過敏が原因だと思ってたけど、どうやらHSPの可能性が高いよう…
これだけ刺激に敏感だと、生きてるだけで疲れるのは当たり前だな。
HSPのことあまり知らなくて、「これってHSPなの??」ってことも!『#HSP診断テスト – 選ぶだけの簡単セルフチェック』 https://t.co/FgMQA1mcQl #HSP
— るるん (@lulun_1120) February 25, 2019
adhd・発達障害もHSPも、特別珍しいものではありません。
日常生活で遭遇するのは当たり前。
ちなみにHSPは全体の2割前後、存在するといわれています。
adhd・発達障害とHSPの共通点。それは感覚が過敏なところ。
僕も自分がHSPだと自覚する前から、ずっと服のタグを外していました。タグのチクチクが耐えられないのです。
また靴下をすぐに脱ぎたがる子どもでした。
小学校時代、母親が僕に

まったく、お前はすぐ靴下をぬぐんだから…
と、こぼしていたのを覚えています。
adhd・発達障害もHSPも、五感が発達しすぎることが多いのは事実。
それによって生きづらさを感じやすいのは、間違いありません。
また僕の場合、聴覚過敏があるため、ガヤガヤした場所が超苦手。騒がしい居酒屋などもってのほか。数分いるだけで気分が悪くなります。
感覚過敏ですり減った分、帰宅するやいなやクタクタ状態でベッドに倒れこみ、夕方から朝までぶっ通しで寝続けたこともありました。
感覚過敏を抱えているHSP、ADHD、発達障害はある種の生きづらさを覚えているのは間違いありません。
【関連記事|HSPほどよく眠った方がよい理由▼】

adhd・発達障害とHSPが正反対の点→相手への想像力・共感能力
遂に全国紙(読売新聞)にも、HSP(HSC)のことが、取り上げられたようです。https://t.co/Vd2wlL3BT3
— ぽん乃助@繊細な人の働き方戦略家/ブロガー (@suke_of_pon) May 21, 2019
読売新聞にHSPの子どもバージョンである、HSCが取り上げられ話題になりました。
HSCは、感覚に敏感という特徴から、発達障害の一つ「自閉症スペクトラム障害」と勘違いされることもあるが、人の気持ちをくみ取るのが得意という点が異なる。
やはりこちらでも「自閉症、発達障害とHSPが混同されやすい」と書かれています。
長女も、保育園の頃から、同級生に髪の毛を引っ張られても、「あの子はかまってほしくてやっているだけだから大丈夫」と理解を示したり、相手を傷つけない言いまわしで誘いを断ったりしていた。女性は、「親の私より、周りに気を使う子だな」と感じていた。
同級生に髪の毛を引っ張られても、「相手に悪意がない」と理解し怒らない子どもってすごくないですか?
僕は読んでいて、ウルウルしてしまいました。
年齢に関係なく思慮深いのも、HSPの特徴といえるでしょう。
HSPが相手の感情を読み取る速度は高速?
今回の内容に関係したツイートがあったので引用しましょう。
ASDとHSPの組合せはとても多いのですが、HSPは相手の感情を即座に読みとり表現してくれるので感情表現の苦手なASDにとっては「自分の気持ちを翻訳してくれる→自分のことをわかってくれる」とついつい依存してしまうのです
でもその影でHSPが疲労困憊していることにはASDはなかなか気づけないのです。— Lu (@lunlunsan) January 6, 2020
脳内にある言葉をうまくアウトプットしづらい人にとって、要約したりくみ取ってくれる人の存在はありがたいのでしょう。
言葉にできないもどかしさを抱えて生きてきた方からすると、コミュニケーションがすいすい進むテクノロジーを得たような気持ちかも?
しかし相手に矢印を向けて、五感をフル稼働させるHSPにとって、相手にフォーカスすること自体、多分にエネルギーを使う行為なのです。
精神的な疲労と孤立感で起きるカサンドラ症候群とは?
まずは下記の引用をご覧ください。
NHKの福祉情報総合サイトである『ハートネット』に書かれていたものです。
結婚して3年。余りに早く、呆気ない終わりでした。
主人は発達障害ですが、生育歴の聞き取りが出来ず、確定診断は受けられませんでした。
主人の連れ子の男の子6歳は発達障害の診断を受けて特別支援学級に通っています。多動と衝動性の強く、軽度の知能遅延です。結婚後まもなく、私は適応障害を発症しました。その時、HSPであることも医師から告げられました。
発達障害とは相性のとても悪いことも告げられましたが、離婚は考えず、四苦八苦生活してきました。昨年、実子が生まれ、しばらくは順調でしたが、また主人のわがまま病(…ではないとわかっているんですが、わがままにしかみえないんですよね)が目立ってきて、言葉の暴力も増えました。
発達障害の夫と結婚した、HSP女性の投稿です。
ちなみにカサンドラ症候群というのは、発達障害、アスペルガーのパートナーを持つ人が不安や抑うつ状態になることを指します。
僕が上記の引用文で、最も共感した部分。
それはわがまま&言葉の暴力についての言及です。
【参考記事|HSPがモテる理由▼】

【参考記事:発達障害・ADHD女性とHSP男性との恋愛についての記事は▼】

adhd・発達障害の不用意な一言でHSPの心がすり減る
僕には、ある発達障害の友人がいました。
彼は親分肌なのですが、こちらからするとデリカシーのない言動が多すぎる人。
ある日、

今度◯◯へ引っ越すことになったんだ
と彼に告げた僕。
間髪入れず、彼からこんな答えが帰ってきました。

あんな田舎に引っ越すなんて完全に都落ちだな
「え…何その返し…!?」と僕は唖然。
彼は冗談を言っている口調ではありません。真顔でさらっと、こういうことをしばしば口にするタイプなのです。
HSPは自然があると心がやすらぎやすいので、田舎はむしろ良い環境。
しかしそういったことをどれだけ伝えても、彼の口から僕を傷つける不用意な一言が、発せられなくなることはありませんでした。
共感できないものに興味を示さない人は、自身の言動を改善するのが難しいのかもしれないと感じました。
adhd・発達障害の高い感情表出(高EE)がHSPにはつらい
感情表出/EE(Expressed Emotion)の研究とかすごく好きだったけど、こういうのを読むと、すごく揺すられる。でもこういう揺れって大切。時流の言葉、ブレるブレないという上げ足取りな批評ではなく。どれだけ揺すられる自分であれるか。しなやかに。固まってしまわないか。
— dot keiko (@dot_keiko) December 15, 2013
感情表出(Expressed Emotion)。略してEE。
統合失調症患者と家族との関係を分析した際に、生まれた言葉といわれています。
1960年代の英国では、退院した患者さんは家族のもとで暮らした方が再発しにくいはずだと考えられていました。ところが、実際に調べてみると家族と一緒に暮らすよりも家族と離れて暮らす方が再発率が低いことがわかりました。その後の研究からどうやら家族が本人に接する際の感情表現の仕方が影響を与えているのではないかと考えられるようになりました。
HSPの人間は、感情表出が高い人と長時間一緒にいると、ものすごく疲弊します。
前述したとおり、HSPは共感能力が高い人達。
同じ空間にいる人の感情が上下すると、HSPの心も鏡のように同じ動き方をします。
「HSPの人間はミラーニューロンの働きが盛んだからでは?」と僕は考えています。
衝動性の高い発達障害の人達は、喜怒哀楽がものすごく出ることも。
先ほど引用した読売新聞の記事に書かれていたHSCの小学生も、クラスメートが怒られているのを見るだけで、嫌な気持ちになっていました。
つまりこれも他者の感情表出に、強く反応。
まるで自身が体験しているような心の痛みを覚えるのはつらいものです。
【参考記事|HSPにとって理想の生き方とは?】

HSPと相性が最悪なのは、自己愛と劣等感の強いadhd・発達障害
念の為お断りしておきますが、こちらの項目で記すことは客観的な事実ではなく、僕が主観的に感じたことです。
これまでに「もう二度と会いたくない!」と思ったadhd・発達障害の人がいました。
adhd・発達障害の人は、総体的に嘘が下手でピュアな正直者が多いと思います。
しかし中には、タチの悪い人達もいました。
①己にとって不都合なことがあると、他罰、他責の連続で人に八つ当たりするのが習慣化 ②人への感謝と敬意の念がなく、ひたすら一方的な自慢話を続ける ③自分が他者にしていることの半分でも同じことをされたら、なぜか尋常ではない怒り方(自己愛憤怒)をする |
興味深いことに上記のパターンに当てはまる人が、何人もいました。
彼らはみなプライドが高く、他人が自分のことを評価しようとした際に「それは違う。訂正せよ!」怒り狂います。
しかし自分は高見から人を見下したような顔で、口汚く罵るのです。
僕は「なぜこんなに人を傷つけるような言動を続けるのだろう?」と不思議に思っていました。
どうやら他者の共感能力が低く、自信満々に見せようとする反面、本当は自己肯定感が低く、劣等感の塊であることが判明。
端的にいうと、ただならぬ”こじれ”を持っているのです。
虚無感の沼は、どれだけ他者の善意を吸い尽くしても埋まることがありません。
恐らくその命が尽きるまで、他人から異常な承認を求め続けます。他者は自己承認の道具と位置づけているようにも映りました。
この手のタイプは、僕の周囲で定期的に出現しました。
あるときからすぐに見分けられるようになり、最低限の言葉以外は交わさないようにして回避するスタンスを習得。
こじれにこじれた人達は、ずっと溺れているような状態。元来、他者の気持ちを想像する力も高くないため、自分が他者を言葉のナイフでめった刺しにしていることに自覚的ではないのです。
人が何かしてくれて当然だと思っているため「ありがとう」と心から言えることが、ほとんどありません。
【参考記事|異常な怒り方をする狂気の人→自己愛憤怒】

【参考記事|一方的に話す人は発達障害か愛着障害かも▼】

【参考記事|歪んだ自己愛者からターゲットにされた筆者の体験談▼】

そして厄介な自己愛との『共依存関係』ができあがる
面白いことに、この種の人間の周囲には、同じく自己肯定感の低い人間が吸い寄せられてます。
みるみる洗脳されていき、やがて共依存のような関係を築いていました。
彼ら彼女らは、孤独が嫌だから、つながれそうな人ととりあえずつながっているよう。
相互の信頼関係などは皆無です。
共感能力の高いHSPが、こういう人達といればエネルギーを吸い取られ疲弊するのは確実。
HSPの人間は、絶対に近寄らない方がいいでしょう。
【関連記事|HSPの天敵である癖が強くて厄介な人とは?▼】

【参考記事|縁を切るべき人の特徴▼】

【結論】自分はHSP→adhd・発達障害とのコミュがつらい→今すぐ距離をおこう
約40年の人生を振り返ったときに、

もっと早く距離をおけばよかった…
と思っている人が数名存在します。
その中の半分くらいは、発達障害者やADHDでした。
誤解のないように言っておきますが、距離をおくといっても関係を断絶するのではありません。
・基本的なコミュニケーションはLINEやメールのみにする
・会う回数を減らす
・マンツーマンでは会わずに必ず3人以上で会うようにする
などが僕の意識したこと。
これだけでも、かなり精神的な負担を減らせます。
人間的には大好きなADHDや発達障害者の友達は、もちろん今でもいます。
関係性を長続きさせたいからこそ、「最もお互いにとって心地よい距離感を探そう」を考えました。
HSPは他者の気持ちを大切にしようとする傾向が強め。
しかし40年ほど生きてきて思うのは、

まず大切にすべきは自分の気持ちである
ということ。
これは僕の中で、揺るぎようのない信念となりました。
HSPのあなたが良い人間に囲まれ、疲弊せずに暮らせることを願っています。
生きづらさを覚えがちなHSPですが、選択肢を増やして自分に合った道を進むことで、必ず幸せと充実を手に入れられると僕は信じています。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!
【参考記事|HSPにとって何より大切なのは睡眠▼】

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