気がつけば「詰んだ」「詰んだわ」というスラングをネットでよく見かけるようになった。
かなり定着しており、若者の間でも普通に使われているらしい。
人生詰んだぴえん
— の。 (@non_____0504) February 25, 2021
詰んだとは、将棋で打つ手がなく勝負が決する時に住むという言葉を使われるのと全く同じで、行き詰まったり、なすすべなしという状態のことを表現する言葉である。
全てのことには因果がある。何事も原因があり、結果があるのだ。
人生が詰むというのは本人の解釈で、決してファクト(客観的事実)ではないことも多い。
問題は自分の能力や、自分自身に対する評価が低く、詰んでしまったと思い込んでしまうこと自体にある。
今回は、当人が「自分の人生詰んでしまった……」と感じる原因を探りたい。
そもそも詰んだの発端は、はたして何なのだろう?
社会は人間関係で成り立っている。詰んだと感じてしまう人の多くは、人間関係の構築が苦手である。
なぜ人間関係を育むことができないのか?
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ざっと挙げたが、上記以外にも色々理由はあるだろう。
やはり大切になるのは幼少期だ。
愛着が形成される時期に、全てが始まっているような気がしてならない。
基本的に、子供は天動説で生きており、自分中心に世界が回っていると信じ込んでいる。
それ自体は極めて当然で、全く責められることではない。自己中心的でも許される子供期間に、大人から色々と注意してもらい、改善していくことができるのかが大切になってくるだろう。
注意されればすぐ改善できる利発な子供もいれば、何度も何度も注意してもらわないと行動を修正できない子供もいるであろう。
つまり個人差があるのだ。
相手に愛情がなければ「もっとこうした方がいいよ」「もっとこうした方が良くなるよ」という発言すら出てこない。
最もかわいそうなのは、大人から放置された人。あるいは大人の機嫌によって翻弄されたり矛盾する事柄を伝え続けられて、精神的に歪みが生じてしまった人だろう。
肥大した自己愛を持つ親、歪んだ自己愛を持つ親は毒親と呼ばれ、子供に悪影響を与え続ける。
悲しいことに繊細な人間ほど、こうした毒性の強い親の影響を受けやすい。
ダブルバインドなどの精神攻撃を仕掛けてくる親は総じて、未成熟な子供を自分の内側に戻したままであることが非常に多い。
“自立”という点では
“悪意100%の毒親”の方が
“悪意/善意 綯交ぜ毒親”よりもよい結果を生むケースを見る(”事実上の自立をした個体”の心身の健康はさておき)。
気まぐれに悪意と善意らしきものとを織り混ぜる毒親は #ダブルバインド で長く子を毒に漬け込む。 #猛毒 #猛毒親 #毒親 #虐待 #機能不全家族 https://t.co/uB3m7SMus8 pic.twitter.com/uYUgMsg1XO— S (@s_the_rage) September 20, 2020
子供は成熟へ向かう過程で、最も近くにいる人間の姿を見て無意識に模倣を繰り返す。
これは非常に重要なことだ。
肉食動物が狩りを覚える際も、必ず親が狩りをする行動のパターンを認識し、己の中に取り入れる。
母猫は子猫に狩りの技術を教えることができるのは皆さんご存知かと思いますが、実はこの「教える」という行動は、ヒト・ネコ・ミーアキャットでしか報告されていないすごいことなんです😲子猫の頃に母猫と過ごした経験のある猫は、獲物を殺す率や狩猟行動が増えることが知られているそうです。 pic.twitter.com/nOpME9Ec3k
— 獣医にゃんとす🐾ねこ本執筆中✏️ (@nyantostos) July 19, 2020
まるで鏡のごとく人の行動や所作、感情を模倣する細胞ミラーニューロンのなせるわざなのだろう。
「この人考え方ヤバイな」
そう思ったら離れる人間にはミラーニューロン
と言うものがあって
知らずにその人の考えに
よっていってしまう心理学の「ミラー効果」は
相手の仕草を真似すると
好印象になるけど
その逆付き合う人を選ばないとね🤔
— かずとも@「転職の向こう側」を豊かにする元エージェントBlog (@KazutomoNagasa2) August 20, 2020
親や近い距離にいる大人から、お手本となる良質なサンプルをもらえなかった人間は、社会で常識とされる基準値がわからなくなる。その結果、他者を嫌がらせたり、嫌われるような行動を悪気なくとってしまうようになる。
それを制御することは極めて難しく、負を生み出す癖として根づいていくのだ。
嫌われ行動を繰り返した結果、周囲からは人が去っていき、社会的孤立にどんどん拍車がかかる。
こじれた人間は
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など、他者からネガティブな評価を高確率で受けがちだ。
客観的に見た場合、

おいおい、いい年してそんなこともわからないのか…!?
と思われることだって、しばしばあるだろう。
よほど親しい間柄やあるいは親切な人でない限り、改善点を伝えるようなことはしない。彼ら彼女らの多くは、基本的に放置されるのだ。
詰んだ状態を辿っていくと未成熟な親、あるいは心が歪みねじれた親がいる環境に行き着くことが、とても多い。
人は環境に適応する本能には逆らえない。氏より育ちなのだ。
もちろん全員ではないだろうが、「あぁ、詰んだ…」という絶望感の始まりは、やはり肉親とのコミュニケーション不全から来るのではないだろうか?
毒親から始まるネガティブなチェーンが連綿と続いていくのは、悲劇という他なく、呪いの具現化のような気さえしてくる。
【参考記事▼頻繁に誰かと揉める人は愛着に原因がある?】

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