彼女は発達障害・ADHDが原因でいい加減な性格に?|恋愛疲弊の逆カサンドラ彼氏向け【体験談有】

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発達障害・ADHDの彼女と付き合って気づいたこと|知人男性の体験談

「発達障害・ADHDの彼女と、どう付き合っていけばいいかわからない」。検索すると、そんな悩みを抱える男性の投稿を目にすることがあります。部屋の散らかりや忘れ物の多さに戸惑い、「言い訳ではないか」と感じてしまう。それでも別れたくはない、という切実な思いが伝わってくる投稿も少なくありません。

今回は、私(ことね)の知人男性であるT君から聞いた、発達障害・ADHDの女性との交際エピソードを紹介します。当時のT君が感じたことと、後になって気づいたことを、本人の許可を得て、私の視点でまとめました。発達障害・ADHDのパートナーへの戸惑いがある方の参考になれば嬉しいです。

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発達障害・ADHDの彼女は、専門学校の同級生だった

T君が二十歳の頃、クリエイター系の専門学校に通っていたときの話です。Aさんは同級生で、T君より1つ年上の女性でした。

最初は男女数人のグループでよく一緒に遊んでいて、好きな映画や小説、漫画の趣味が近かったこともあり、いつしか2人の距離が近づいていきました。T君はどちらかといえば無口なタイプ、Aさんはエネルギッシュでおしゃべりが大好きなタイプ。凹凸がぴったり噛み合うだろうと、当時のT君は思っていたそうです。

漫画や小説の貸し借りを頻繁にするようになり、感想を言い合ううちに、分析力に秀でたAさんの言葉に惹かれていったといいます。勇気を出して告白すると、返事はOK。晴れて交際が始まりました。

交際の中で気づいた、4つの特徴

①待ち合わせへの大幅な遅刻

交際して最初のデート、待ち合わせ時間になってもAさんは現れませんでした。人気の高い上映作品で、時間を過ぎるとチケットが取れなくなる映画だったそうです。彼女が現れたのは、待ち合わせから90分が経過した頃。息を切らし、汗だくで平謝りする姿を責めることもできず、結局、別の映画を見ることになったといいます。

②忘れ物の多さ

とにかく忘れ物が多いAさんでした。当時のT君は「女性はきちんとしているものだ」という漠然とした思い込みを持っており、そのギャップにショックを受けていたそうです。遅刻した際に連絡が取れれば良いのですが、携帯電話ごと家に忘れてくることも多く、待ち合わせ場所で身動きが取れずに待ちぼうけになることも頻繁にあったといいます。

③会話が一方的になりやすい

無口なT君と、饒舌なAさん。凹凸が噛み合うと思っていましたが、交際が進むにつれて、Aさんのおしゃべりに拍車がかかっていったそうです。T君が話し始めても、すぐに会話の主導権がAさんに移り、長時間のマシンガントークが始まる。正直、閉口することもあったそうですが、「この人になら、たくさん話しても大丈夫」という信頼の表れでもあったのだろう、とT君は振り返っています。

会話が一方的になる背景にある心理については、[一方的に話す人の心理10個と対処法9つ]も参考になるかもしれません。

④部屋の片付けが極端に苦手

交際して少し経った頃、T君はAさんの部屋に遊びに行くようになりました。最初は「物が多い部屋」という印象でしたが、心を許してくれるようになるにつれて片付けをしなくなっていき、最終的には完全な「汚部屋」状態になったそうです。T君自身も整理整頓が得意な方ではありませんでしたが、見かねて何度か手伝ったものの、数日と経たずにまた部屋は物で埋まってしまったといいます。

知識がないまま、彼女を責めてしまっていた過去

当時はまだ、発達障害やADHDに関する書籍が今ほど広く出版されておらず、T君はAさんのことを、単に「いい加減な人」だと思い込んでいたそうです。これは、正しい理解のなかった当時のT君自身の未熟さだった、と本人も振り返っています。

ある日、じっくり話し合う機会を設けたとき、その認識が間違っていたことに気づいたといいます。

彼女は、自分を変えたいと強く願っていた

T君はAさんのことを、「自分本位で反省しない人」だと思い込んでいました。しかし話し合ってみると、Aさんは遅刻・物忘れ・一方的な会話・散らかった部屋、そのいずれに対しても強い劣等感を抱えていたそうです。

「今の自分を変えたい」というのは本心でしたが、どれだけ改善しようとしても、うまくいかないというのです。Aさんが年齢が1つ上だったのにも理由がありました。高校卒業後の1年間、何をすればいいかわからず引きこもりがちな日々を過ごし、たまに始めたアルバイトも遅刻やミスが重なって続かなかったのだと、そのとき初めて明かしてくれたそうです。学生時代も度重なる遅刻や忘れ物で、教師から「ダメな生徒」という烙印を押されて辛かったとも話していたといいます。

交際から1年半、別れを決めた

最初は楽しかった交際も、正直、次第にT君には負担の大きいものになっていったそうです。じっくり話し合った末、交際から1年半で別れることになりました。

思い描いていた交際とはかけ離れていたものの、Aさんが生きづらさを抱えながらも一生懸命前を向こうとしていることは、そばにいて強く伝わってきたとT君は話していました。恋人ではなくなっても、何か力になれればと思いつつ、具体的に何ができるかわからないまま、時間だけが過ぎていったそうです。

別れてから数年後、知った真実

Aさんと別れてから数年後、T君は図書館で自閉症関連の書籍を借りたことがきっかけで、発達障害・ADHDについて詳しく知ることになりました。読み進めるうちに、その特徴の多くがAさんの性質とことごとく重なることに気づき、「もっと早く知っていれば」と強く思ったそうです。

感情的になった際、「同じことを何度も言わせないで」「いい加減にして」というような言葉を口にしてしまったこともあったといいます。Aさんはそのたびに、傷ついていたはずだと、T君は今でも悔やんでいます。

発達障害・ADHDの特性については、[発達障害っぽい漫画キャラ10選]でも取り上げています。

その後、彼女は結婚し、幸せな家庭を築いた

AさんとT君はその後、友人関係に戻り、たまに連絡を取り合うようになりました。ある日、「結婚することになった」という知らせが届き、T君は心から「良かった」と思ったそうです。

数年後、食事に行く機会があったとき、Aさんから当時のことを謝られたといいます。T君も謝り返す中で、Aさんがこんなことを話してくれました。夫となった方から「発達障害・ADHDかもしれないね」と指摘されたというのです。以前から自分でも薄々感じていたものの、現実を突きつけられる怖さから見て見ぬふりをしていたそうです。しかし、最も信頼できるパートナーからの言葉で、病院を受診する決断ができたと言います。

診断の結果、実際に発達障害・ADHDに該当すると告げられ、現在は処方薬を服用しながら、「ミスが減った」と話しているとのことでした。

発達障害・ADHDは、生まれ持った脳の特性です。成人してから身長を自在に変えられないのと同じように、その特性はずっとその人と共にあり続けます。

この話を聞いて、私が感じたこと

T君は、こう話していました。「もし当時、発達障害・ADHDについての知識があったなら、結果は違っていたのだろうか。何度か考えたことがある。過去はやり直せないから確かめようがないけれど、知識の有無にかかわらず、別れという結末自体は変わらなかったようにも思う」。

T君自身、かなり刺激に敏感でストレスを感じやすい気質だそうで、衝動的、あるいは感情的な要素の強い人と長時間一緒に過ごすことが、体質的に難しい面があったと話していました。その意味で、別れはある種、必然だったのだろうと今は捉えているそうです。

刺激への感じやすさやHSP気質については、[HSPの限界サイン9つ]もご覧ください。

発達障害・ADHDを持つ人たちは、その特性を理解されにくく、周囲から叱責される機会が増えやすいぶん、自己肯定感が下がりがちになる傾向があります。生きづらさを抱えていたAさんに、深く理解してくれる伴侶ができたことは、T君にとっても心から喜ばしい出来事だったようです。

先日、AさんからT君に届いた年賀状には、「二人目の子供が生まれました」という、思わず顔がほころぶ報告が書かれていたそうです。仲睦まじい家庭を築き、今はしっかりと母親をしているとのことでした。

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